ドライブスルーに自”転”車で挑んだ話
高校生の頃、自転車で帰宅途中にお腹が空きました。これは特に珍しいことではなく、普段ならコンビニやスーパーで何か買ってお腹を満たしていました。
その日も一人で帰っている途中にお腹が空き 「腹減ったな~、何か買おう」 と決めたとき、偶然にもすぐ近くにマックがありました。
私は、「よし!マックにしよう!」 と思い自転車で向かいます。
しかし駐輪場に自転車を止めようとしたとき、ふと店の中を覗いてみると激混み。
そのときはとてもマックを食べたい気分でしたが、混雑した場所へ行く方が嫌でした。
当時も今も混雑した場所は大嫌いでしたので、「やめよ、コンビニでいいや」 と駐輪場を通り過ぎます。
「ドライブスルーなら空いてるのにな~」と思いながらマックの敷地を出ようとしたとき、ある考えが浮かびました。
「自転車でもドライブスルーいけるんじゃね? いや、いける!」
そのときの私は、車=drive 自転車=ride ということは知っていましたが、
とにかくマックのハンバーガーを食べたかった。
そして、長時間並びたくなかった。
混雑した状況下で相反する二つの思いを同時に解決する 唯一にして常人は思いつかない天才的なアイデアはこれしかない!
当時の私は自分自身のひらめきに驚きつつ、自転車でドライブスルーに行くことを決意しました。
”何かに乗ってりゃいけるっしょ! なんなら馬でもいける!” とポジティブに考えながらドライブスルーの受付に到着。
スピーカーから店員の「お客様ご注文をどうぞ」の声が聞こえたので、私は「てりやきマックバーガーセットで」と答えようとすると、
「あの~、失礼ですがお客様。何にお乗りでしょうか?」
と店員に聞かれました。
今にして思えば「オープンカーです~」「スクーターです~」とさらっと嘘をつくことで乗り切れたかもしれませんが、そのときの私は少しドキドキしながら、正直に堂々と「自転車です」と答えました。
すると店員はこう答えました。
「申し訳ありませんがドライブスルーは自動車のみとなっていまして、自転車の方は店内でお並び頂けないでしょうか」
私は潔くあの店のマックを諦めました。
ただ、あの店がダメだっただけで他の店舗ならいけるかもしれません。
皆さんもよかったら自転車でドライブスルーに挑んでみてください(笑)